まさに今の日本の食におけるベースグレードたる存在の「鳥南蛮そば」

安心の品質、鳥南蛮

のっけから大変に大上段(ま、大冗談か?w)な私見で恐縮ではありますが、「鳥南蛮そば」ってのは、まさに今の「日本の食」におけるベースグレードたる存在だと思うわけですね。

そりゃ、蕎麦屋の実力は「もりそば」に一番良く出ますよ。
でもね、価格と内容のバランス、食材のバランス、何よりも蕎麦屋による当たり外れの無さ、といった観点から、最も安心して注文できるのが、この鳥南蛮そばだと思うわけですね。
いつも蕎麦屋の技を味わいに行くわけではなくて、サクッと空腹を満たすのが普段使いの蕎麦屋ですからね。

鴨南蛮こそ、というご指摘もあろうかと思いますが、美味い鴨南蛮は、雷門の並木藪を引き合いに出すまでもなく、安いウイスキーなら3本くらい買えちまいます。
で、変な店の安い鴨南蛮はまずもって鴨が臭い固いで食えたモンじゃない。
かけそばやたぬきじゃナンだけど、天ぷらじゃ贅沢(つか、えび2本で1200円かよw)だよな、という感覚の隙間に見事にハマって気軽に注文できる、しかも「ちょっとチープな感じ」の定番メニューなのが良いと思うのですね。
馬鹿みたいに美味い、なんてこともない代わりに、どうしようもなく不味いなんてこともまずない。
ま、上野の蓮玉庵みたいな嬉しい例外もありますが、それでも安いウイスキー1本くらいなのが鳥ならでは(笑)。普通は牛丼2杯ならお釣りが来る程度。

もうひとつは、牛丼みたいに外食チェーン的ビジネスの洗礼を受けてないのに、こんだけどこで食ってもクオリティの振れ幅が少ない食いモンもないという点です。
もりそばってのは、そばと汁そのものが問われるので、けっこうピンキリです。
天ぷらそばなんてのも、天ぷらの良し悪しは素人でも良く分かる。鴨なんてのも前述の通り。
でも、鳥南蛮には不思議とこういったことがない(レトルトの鳥を使う「駅そば」は除いてね)。
地鶏なんか使わないとか、こっちが安い鳥の味に慣れ切っている、なんてこともあるだろうし、温かい種物ってことでいといろと誤魔化しが利くんでしょうが、例えば、柚子の皮のかけらはたいてい浮いている、といったような点がマニュアル的に踏襲されている。
ちなみに豚の入った「肉南蛮」ってのは、どうもカツオ系の出汁と豚が合わない気がして、やはり鳥南蛮になってしまうのですね(もちろん、好き好きなんですが)。

というわけで、見知らぬ街であっても「腹が減った。店を探そう」なんてときに、一通り歩いて閃くものがなかったら、蕎麦屋、しかも鳥南蛮、というのはかなり安心なアプローチだし、大抵の蕎麦屋は裏切らないのでありがたいことだと思います。
「あられそば」なんてのが好きだと(ま、好きですが)、メニューにない店の方が多くて悶絶ですよね。

写真は、3文字の屋号の看板のうち2文字が玉切れで消えているという初めて入った蕎麦屋の鳥南蛮(650円)。
これ食ってて、上述のようなことが浮かんできたのでありました。
なお、鳥が苦手な方、そばアレルギーの方には、今回は申し訳ない話なんでお詫びいたします(笑)。


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2013-01-20(Sun)
 

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